1. サービスの概要
- 2026年後半の開始予定: 米金融大手シティグループ(Citigroup)は、機関投資家顧客向けにビットコイン(BTC)のカストディ(資産保管・管理)サービスを2026年後半に開始する計画を発表しました。
- 新プラットフォーム「Custody+」の導入: 既存の株式、債券、外国為替(FX)、現金管理機能とデジタル資産の保管を一元化する新プラットフォーム「Custody+」上で提供されます。機関投資家は暗号資産専門の外部カストディアンを別個に利用することなく、従来の伝統的証券と同じフレームワークでビットコインを管理できるようになります。
2. インフラ近代化と技術的特徴
- Single Event Processing(SEP)技術: 資産管理・処理タスクを単一システムに集約する独自技術を米国で導入。米国内のコーポレートアクション処理時間を最大92%短縮し、リアルタイム処理の比率を高めています。
- 為替・決済の即時性: 「Custody+」内のFX機能により、短縮化する決済サイクルや暗号資産の24時間市場に対応した直接価格設定や自動ヘッジを提供します。
- 広範なネットワーク刷新: 世界100以上の市場(うち自社運用ネットワーク62市場)を支えるカストディ基盤全体のモジュール化・近代化の一環となります。
3. 背景・規制動向・今後の展開
- 規制緩和の追い風: 米証券取引委員会(SEC)が銀行に対して暗号資産の負債計上を義務付けていた「SAB 121(スタッフ会計公報121号)」を2025年1月に撤回したことで、規制金融機関の参入コスト障壁が大幅に低減しました。
- 取扱資産の拡大余地: 開始当初はビットコインのみを対象としますが、顧客の需要や規制当局の承認状況に応じてイーサリアム(ETH)などの他銘柄の追加も検討されています。
- 今後の注目点: 秘密鍵の直接管理方式かサブカストディアンの利用か、具体的な手数料体系、保険条件、提供地域などの詳細仕様は今後明らかにされる予定です。
記事の要旨
世界最大級の資産カストディ業務を展開するシティグループが、伝統的金融資産と同じ基盤上でビットコインを保管・管理できる仕組みを整えることで、暗号資産ネイティブ企業へ流れていた機関投資家の需要をウォール街の大手金融機関が本格的に取り込みにかかる重要な転換点と位置付けられています。
