1. 異例の「小規模売却」による市場の動揺

  • 売却の背景: ビットコイン(BTC)の大口保有企業として知られるストラテジー(MicroStrategy)社が、5月下旬に32BTC(約4億円分)を売却しました。
  • 市場の反応: 同社にとって2022年12月以来となる初の売却だったため、売却量は総保有量のわずか0.0038%だったにもかかわらず、「同社が長期的な投資方針を転換したのではないか」という懸念から暗号資産市場に動揺が広がりました。
  • 売却の目的: この売却は投資戦略の変更ではなく、あくまで優先株の配当支払いに充てるための資金調達が目的でした。

2. セイラー会長による「追加購入」の示唆と懸念の払拭

  • 謎めいた投稿: 市場の動揺を受け、マイケル・セイラー会長は自身のSNS(X)に、ビットコイン取得状況を示すトラッカーチャートとともに「ドットを追加する良い時期だ」と投稿しました。これは、同氏が過去にも購入発表の直前に行ってきたお決まりのパターンであり、新たなビットコイン購入(買い増し)を強く示唆するものです。
  • CEOによる公式な姿勢の強調: フォン・リーCEOもこの投稿を引用し、「BTCの保有量と1株当たりのBTCを長期的に増やすのが当社の戦略。それに反する噂は単なる噂にすぎない」とコメントし、市場の不安を打ち消しました。

3. その後の動向(買い戻しと財務戦略)

  • 1.51億ドル規模の買い戻し: 示唆の通り、同社はその後すぐに1,550BTC(約1.01億ドル相当)を買い戻しました。この平均購入単価(約6万5,332ドル)は、5月に売却した際の価格(約7万7,135ドル)を大きく下回っており、結果として安値での買い増しに成功しています。
  • 確固たる方針の継続: この迅速な買い増しにより市場の懸念は和らぎ、同社が今後も積極的なビットコイン蓄積戦略を継続していく機関投資家であるというアイデンティティが改めて強化されました。

【まとめ】

一時的な優先株の配当支払いのためにわずかなビットコインを売却したことで市場にパニックが起きたものの、セイラー会長らは「買い増し」のシグナルをすぐに出し、実際に大規模な買い戻しを実行したことで、「今後もビットコインを買い続ける」という強い姿勢を改めて市場に証明した、という内容です。